あと一歩を踏み込めば、僕はこの世界から消えてなくなる。誰かが少し背中を押しさえすれば、それは為されるだろう。目の前を轟音が通り過ぎる。だけど僕はまだ黄色い線の手前にいる。恐らく同じ時、どこか別の場所で、彼は五十八錠もの睡眠薬を飲み干した。…
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